みなさんは、PLCという単語を聞いたことがありますか?
あまり日常生活では出てこない単語ですが、FAの業界では至る所で登場します。
PLCとは、Programmable Logic Controllerの略称であり、主に生産設備などの制御に使われるコンピューターの一種です。
詳しい説明は、他のブログなどでも紹介されているので割愛します。
この場では、もう少し実務に寄った「PLC基礎知識」を紹介します。
本ブログの投稿主は、三菱電機製のPLC(通称「シーケンサ」)を実務で使うことが多いので、基本的な説明は、三菱電機のPLCをベースに話していきます。
PLCは三菱電機以外にも、「キーエンス」「オムロン」「IDEC」等、様々なメーカーが出していますが、基本的な役割や構成要素はほぼ一緒です。
- なぜPLCが「シーケンサ」と呼ばれているの?
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「シーケンサ」という単語は、三菱電機が販売しているPLCの製品名ですが、国内のシェアが多いことから、PLCのことを「シーケンサ」と呼ぶことが業界内でも多くなっています。
その為、「キーエンスのシーケンサ」や「オムロンのシーケンサ」という人も多かったり。。。(笑)
1.基本的な構成要素
PLCは、主に「CPU」と「ユニット」という構成が一般的です。
「CPU」は実際に演算全体処理を行ったり、プログラムの実行・データ処理・メモリ管理等を行う頭脳部分。
「ユニット」は特定の機能に特化した役割を担う部分です。(ユニットは種類が多種多様に存在するので、別途説明します。)
詳細は今後の投稿で話しますが、今回は代表的なユニットを紹介します。
- 1.デジタル入力ユニット
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スイッチやセンサ等の信号を取り込む場合に使用します。
- 2.アナログ入力ユニット
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温度センサや圧力センサ等、数値を取り込む場合に使用します。
- 3.デジタル出力ユニット
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外部リレーや、バルブ等のON・OFF制御等を行う場合に使用します。
- 4.アナログ出力ユニット
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温度調節やスピードをコントロールする場合等、ON/OFF制御よりも精密な制御が求められる場合に使用します。
2.基本的な機能
- 1.プログラムの実行
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PLCは「ラダー」という言語で書かれたプログラムを実行していきます。
このプログラムは、PLCの「CPU」によって周期的に実行され、入力デバイス(各センサやデータ)から得られた情報を元に出力デバイス(モーター等)を制御します。 - 2.入力/出力の管理
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「入力ユニット」といわれる「ユニット」を使用することで、スイッチやセンサから信号を受け取り、「出力ユニット」を使用することで、モータやバルブ等のアクチュエータを制御することで、様々な機械動作を行うことができます。
- 3.通信機能
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現行のPLCは、他のPLC(同・異種メーカー問わず)との通信や、PC・インターネットに接続することで遠隔にて制御や監視・データ収集等を行うことができます。
- 4.ユーザーインターフェース
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PLCはオペレーターが管理しやすいように、HMI(ヒューマンインタフェース)といわれるタッチパネルを組み合わせることが多いです。これによって、システムの状態をリアルタイムで把握し、各種機械調整作業や装置稼働管理を行うことができます。
次回以降では、もう少し「CPU」について深堀していきます。
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